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それなりに長さのある文章置場兼描いたもの置き場。 よそ様のお子さんをお借りすることもあります。その時は親御さんの名前を明記いたします。
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引き続き座談会。
ほぼほぼねつ造妄想で出来ております。

第一部・第二部(これ)・第三部

《座談会メンバー》
おとめ卯咲スーちまこ

恋人様のお名前お借りしてます!




7 相手の一番好きなところは?

「こうちゃんにいいこいいこされるの好きー!」
「わたしも好き~!デコピンされるより優しくされてる気がするよね~!」
「ね~」
「……そういうもの?わたしは子ども扱いされてるようであまり好きじゃないんだけど」
「わたしも頭撫でてもらうのは好きですよ!すーちゃんは大人なんですね」
「うーん、そういうものでもないと思うんだけど…」
「難しいなぁ…」
「ん?卯咲ちゃんどうしたの?難しいって何が?」
「一番を決めるのが!好きなところ挙げ出したらキリがなくって…一つに絞れない」
「例えば?」
「こびね、すっごく優しいの!おばあちゃん想いだし!だからかな~、困ってるおばあちゃんがいたら当然助けてあげるし、尻ごみしないし礼儀正しいし!それにオシャレなんだ~!わたしより全然ファッションに詳しいし、お化粧も上手だもん!」
「ざっと挙げただけでこれだけ語れるって…本物ね」
「だから一番決めるの難しいよー…ううー」
「卯咲ちゃんが彼氏さんのこと好きなのはよく伝わったし、何も一番を決めなくてもいいんじゃない?」
「うん!ちまもそう思うよ~!うさちゃんは彼氏さんのこと大好きなんだね!」
「えへへへ」
「素敵ねぇ……そんなふうに純粋に相手のことを想えるのも羨ましい」
「スーちゃんは?」
「わたしは……ダメだわ。思い出したらなんだかムカムカしてきた」
「なんで?!」
「そういえば口喧嘩…よくするんでしたっけ?旦那さんって結構クセ者?」
「まだ旦那じゃない!」
「ツンデレ(ぼそっ)」
「あー!そっか、スーちゃんもツンデレなんだね!好意をまっすぐ伝えられない!」
「ちがっ!そうじゃなくって、本当に…っ!!だって聞いてよ!そもそもいちいち二言三言多いのよ!人が折角素直に自分の気持ちを伝えたって茶化されるし揚げ足取るのよ?!どうしてそこで上げて落とすのよ?!ロマンティックな雰囲気に浸らせてくれたっていいじゃない!反応が面白いからって!バカにするのも大概にして!振り回される身にもなってよ!身が持たないのよ!
そうかと思えば突然、騎士らしく跪いて手をとってキスしたり…そ、そういうのに弱いの知ってて……ずるいのよ!ずるい!あの人全部分かっててやってるんだから!あーームカムカする!!!」
「絵に描いたようなツンデレ…」
「わたしお腹いっぱいだよー><」
「それでスーちゃん、そんな旦那さんの一番好きなところは?」
「ありませんっ!!!」
「ずるいところ?」
「ずるいところだね」
「最後おとめちゃんだよ~!」
「わたしは…そうだなぁ。凛とした揺るがない…かと思えばふっと穏やかになる目も好きだし、意外に大きな背中も…見つめているととても安心するんですよね。
でも…そうだなぁ…手のひらが好き。温かな彼の手が好き。彼の触れてきたものは何もきれいなものばかりじゃないけれど、その手のひらで色んな人との縁を結びつけてきた。少しゴツゴツして不格好だからこそ、彼の平坦じゃない人生を映してるようで。もっと触れたい…触れてほしいって、思うなぁ」
おおお
「え?」
「もうこれ夫婦じゃない?」
「わたしも思ったわ」


8 では、あまり好きではないと思うのは?

「怒りっぽいところ!すぐ叱ってくるところ!」
「だと思った~」
「今までの話聞いてたらね」
「わたしまだ何か話したほうがいい?」
「すーちゃんはもういいと思う。」
「うん」
「ちま、うさちゃんとおとめちゃんの話聞きたいな~!」
「わたしも!」
「好きじゃないところ?…好きじゃないところ?
…………いざ答えろって言われると思い浮かばないね…うーん…」
「わたしも考えてるんだけど結構難しい」
「あの…がんばって?このままだとわたし相当な性悪女になるわ…一人で愚痴愚痴と…」
「それなら大丈夫だよー!スーちゃんのは愚痴っていうより惚気だったから!」
「……はい?」
「惚気!ごちそうさまです!」
「…………はいぃ???」
「あ!思い付いた!好きじゃないとはちょっと違うかもだけど。
こびって優しいって言ったでしょ?わたしにだけじゃなくてみんなに優しいんだよね。それってすっごくいいことだし、わたしにとっても誇らしいことなんだけど、たまに少し不安になる。もやっとするというか…自分にだけ優しくして、なんてワガママなのは分かってるんだけど…」
「うんうん、分かる」
「それはわたしも同感。……って思ったけど、あの人むしろわたしには優しくないわ…」
「ちまもー!他の子に優しくしてるとムーってなる!ちまには厳しいくせに!すぐ怒鳴るくせに!」
「わたしはそうだなぁ……なんだろう…うーーーん」
「じゃあ、ロマンティックなムード…いい雰囲気にしてくれないところとかは?ドキドキすることもなかったりする?」
「あ!あーー……それは、ない、かな」
「え?そうなの?」
「むしろ逆で。心臓ひっくり返る思いはよくさせられてる。向こうはそんな気微塵もないのは分かってるんだけど、接触にはためらいのない人で……抱き締めたまま狭い場所に隠れたり、至近距離でにおい嗅いできたり……」
「なにそれ、心臓爆発する」
「わたしだったら耐えきれずに平手打ちだわ」
「え?それって変なこと???」
これだから天然はーーー!!!
「そういう意味じゃ、結之丸くんの無自覚な行動にやきもきしてるかも」
「天然ってこわいわね…」
「うん……こびで良かったぁ…」
「???」


9 恋人のする仕草で一番好きなのは?

「腕まくりとか?そんな認識でいいのかしら?」
「いいと思いますよ。例に挙げるってことはすーちゃんは腕まくりが好きなんですか?」
「え?ええ…そうね、嫌いじゃあないわね。でも、その、仕事をしている姿が好き」
「へー!というと?お仕事って何してるの?」
「騎士よ。仕事をしている時はね、わたしに見せるふざけた姿が嘘みたいに凛々しいの。
彼も国に仕える一介の剣なんだって思い知らされる。立ち姿も、眼差しも、吸い込まれるように美しくて……何時間だって見とれていたくなる。」
「そっか~それは見てみたいなぁ」
(あのすーちゃんがここまでベタ惚れに語るとは……)
「仕草かぁ…う~ん…あ!ちまね、食べてる姿見るの好きだな!ご飯食べる時はうれしそうだから!」
「うんうん!おいしそうに食べてくれると作った甲斐があったなって嬉しくなるよね!」
「ちまが作ったわけじゃないんだけどね!」
「おっと」
「『お前はうまそうに食うよな』って笑ってくれるとうれしくなる!『こうちゃんと一緒だからね!』って答えたら、わしわし頭掻き混ぜられるのも好き!こうちゃんの赤い耳も好き!えへへ///」
「おお……」
「ちまちゃんのそれ聞いて思ったけど、わたしも笑顔が一番好きかも。こびが笑ってくれると、たとえ不安があっても大丈夫だって思えるんだよね。」
「笑顔はね…つよいわ……うちの場合、ニヤニヤ笑いはあってもそうじゃないのは希少だから」
「わたしも結之丸くんの笑顔好きだなぁ。あと声も好き。
自意識過剰って思われるかもしれないけど、『おとめさん』ってわたしの名前を呼ぶ時は他の人を呼ぶ時より柔らかく聞こえるの。うれしくってついにやけちゃう」
「いいな~」
「ね~!ステキ~」


10 今までに一番ドキッとしたのはどんな時?

「この分だとオトメのエピソードは期待できるわね」
「その言葉、スーちゃんにも返すね」
「逆にちまこちゃんは何かあるの?」(ドキッとする比率は圧倒的に彼氏さんのほうが高そうだけど)
「うー?胴の横スレスレを弾丸が……」
「そういう命に関わるドキッじゃなくて!」
「胸キュンエピソード!」
「う?ううぅぅん……正座で夜通しお説教された時ほど肝が冷えたことはないかな……ブルブル」
「胸キュンとは……」
「じゃあみんなどんな胸キュンしたの!!ダンッ」
「ええ?!じゃあほら、話題の多そうなおとめちゃんから!」
「え?!順番決めた意味は?!次、卯咲ちゃんでしょ?!」
「いいんじゃない?オトメからで」
「ひどい……」
「はい!ちま、聞く準備できたよ!」
「ええ……うーん……ほんと、ドキッとさせられること多くて…一番かぁ……。あ」
「なになに?思い出せた?」
「あ、うん。瞬間的なドキッとは少し違うけど…一番胸が高鳴った思い出を話すね。
わたしの世界では、それぞれ特色のある全く違う文化を持った国がいくつか存在するの。その国の間で大きな争いがあって。その争いも収束を迎えて、比較的平和になってからしばらく経った頃、結之丸くんとお月見をする機会があったの。
結之丸くんの故郷では、それは優れた名刀を世に輩出していたんだけど、今はもう滅びてしまった。唯一の生き残りが結之丸くん。物心もつかない時の出来事だったから、両親の記憶もないそうなの。あまり気にしていないようだけど、大家族に生まれたわたしには結之丸くんの本当の気持ちは理解できなかった。
理解したいと思ったけれど、どうしたらいいのか分からなくて途方に暮れてた。そんな時にね、結之丸くんとお月見することになったの。とても綺麗な月だった。まるで何か不思議なことでも起こりそうな。
思わず見とれて、『綺麗ですね』って言おうと振り返ると、わたしが口を開く前に結之丸くんが切り出した。
彼が話した内容すべてをきっちり覚えているわけではないけれど、だいたいこういうことだった。
『これから全国を旅して、散り散りになった刀を集めようと思う』と。
全て焼けてしまった中で、刀だけが、彼が家族を知る唯一の手掛かりだったから。だから、刀を集めるということは、彼が家族に会いに行くことと同義。少なくともわたしはそう考えた。
それなら、連れて行ってほしいと思った。わたしも、彼の家族のことを知りたかったから。けれどそんなのあまりにも図々しい。わたしのような他人が立ち入っていい問題なのだろうか。
黙りこくるしかないわたしに、結之丸くんははっきりとした口調で言ってくれた。
『おとめさんについてきてほしい』と。
……わたしね、この時ほど、心臓の鼓動を大きく感じたことはないかもしれない。
うれしいんだけど、うれしいとも違う。例えようのない高揚感。とても、胸が熱くなった。」
「……もちろん頷いたんでしょう?」
「うん。みっともなく泣いちゃったんだけどね」
「わーーーー……ドラマみたい…」
「お”と”め”ち”ゃ”ん”;;;;;」
「え?!なんでちまこちゃんが泣くの?!」
「家族になろうよ……;;;;」
「え?え?!あ、えっと、その、確かになれたら嬉しいけど……」
「この展開は家族にならないとおかしいわよ!!!」
「ちょっとみんな落ち着いて?!ほら、次!すーちゃん!卯咲ちゃん!」
「無理だからー…このあとに話せとか無理だからーー……ズビッ」
「もう次の質問行っていいんじゃない?」
うん……;;;;
「!!!よくないよ!!!わたしにもトキメキちょうだい!!!はい、ほらマイク!!!ズイッ」
「おとめちゃんが……」
「ヒエッ…こわい……」
「今までマイクなんて使わなかったのに……これが、ヤマトナデシコ……ブルブル」
「待って!ほんとに無理だから!これを上回る胸キュンエピソードなどないから!」
「うるさい!それは聞いてからわたしが判断する!」
「おとめちゃんのキャラがーー!!;;;;」

「うっ……で、では、堀田卯咲、ハナシマス……」
「わーーー!!!パチパチ」
「それは何度目かのデートのことでした。」
「でえと…?(小声)」
「逢引(小声)」
「あ」
「ちなみにまだ交際はスタートしてなくて、『好きになってもらうからねお覚悟!作戦』の一環でのデートだったの。つまりめちゃくちゃ意識してて、オシャレもバッチリして臨んだの。慣れないヒールの高いミュールを履いて、髪の毛もアイロンで巻いて、奮発して買ったワンピースを着て。
わたし、そそっかしいところがあってね、その日の天気予報をちゃんと見ていかなかったの。午後からどしゃぶりだっていうのに、傘を忘れて。ついでにケータイも。」
(ところどころ分からない単語があるけど、不穏な雲行きなのは分かる……)
「いざデートだ!って、気合十分!最初のうちは良かったの。すっごく緊張してたけど、こびから心配されるくらい声出して、動き回って。買い物デートだったから、これが可愛い、面白いとか、気になる物も喋りたいこともたくさんあったの。
はしゃぎ過ぎたのが悪かったんだろうね。だんだん足が痛くなってきた。慣れないミュールで挫いたみたいで、歩くのもしんどかった。
だけど、折角の楽しい雰囲気を壊したくなくて黙ってた。これでデートを台無しにしたらこびへの印象を悪くしちゃうんじゃないかって。今までだったら…意識する前だったら、正直に足が痛いって引き留めたと思う。でも、好きだから……言えなかった。
ちょっと休むつもりで足を止めたら、こびとはぐれた。すごい人通りだったから、あっという間に見失ってしまった。ああ、でも大丈夫!ケータイがあるからそれで連絡を取れば…って、カバンを探ってもない。いくら探してもない。だって家に忘れて来てるんだもん。
頭が真っ白になった。そうだ、せめて冷静になろうって人気のない場所を目指した。周りを見渡しても人だらけで一向に見つかりそうになかったから。
しばらくすると雨が降り出した。だんだんと雨脚が強くなる。ただでさえ焦ってたのに、それが追い打ちになったんだと思う。ぬかるみに足を取られて派手に転倒。ワンピースは泥だらけ。ミュールも片方壊れてどこかに行っちゃった。髪もぐちゃぐちゃ。もう傘を買いに行く気力もなかった。
なんかもう、どうしようもなく惨めで、疲れ果てて、その場でうずくまった。不甲斐なさで涙が溢れた。何より、こびと連絡を取れないことが申し訳なくて情けなくて。
絶対心配してる。探し回ってる。いや、もしかしたら愛想を尽かしてるかもしれない。ものすごく怒ってるかもしれない。そんなことが脳内を駆け巡った。
でも一番に思ったのは、『いっそのこと、怒ったまま家に帰ってくれないか』ってことだったの」
「自分の惨めな姿を好きな人に見られたくなかったのね。折角オシャレしたのに」
「うん……。こびに会いたくなかった。嫌われてもいいから、こんな姿見られたくなかった。
でも残酷だよね、そんなふうに思うと見つかっちゃうんだもん。
ドドドって雨が傘を打ち付ける音が聞こえたかと思うと、目の前で止まった。おそるおそる顔を上げると、肩を上下させるこびがいた。バカうさぎって怒鳴られた。ケータイ忘れるアホがいるか、って。
その間もわたしはうつむいて、せめて少しでも彼に晒される面積が減るようにって丸くなってた。そんな抵抗も空しく、立ち上がらせられて無残なワンピースを彼の前に晒す羽目になった。わたしは耐え切れなくなって、『見ないで!』って泣き喚きながらこびの胸を叩いた。
よく覚えてないんだけど、たぶんその時感じた辛い気持ち全部を吐き出したんだと思う。
すると突然手を取られて、傘の柄を握らされた。そのすぐ後に今度は肩に何か掛けられた。こびの上着だって気付いて反射的に前を向くと、ズブ濡れになったこびが自分の髪の毛をぐちゃぐちゃにしてて。」
「わたしもびっくりした。『なんで?!』って。
その時振り返ったこびの顔、今思い出してもドキッとする。『見た目なんてどうだっていいだろ。ほら、帰るぞ』って、手を差し出して笑ったの。
あんなこと言ったけどね、こびって外見にも気を遣うんだよ。下ろしてると幼く見えるからって、いつもきれいに髪の毛セットしてくるの。その日だって、自分でぐちゃぐちゃにする前はキマってたんだよ……なのに、あんなことしてさ……」
「惚れる」
「惚れた」
「浮気、ダメゼッタイ!!」
「ハッ!ホ、ホンキじゃないわよ?!でもそのくらいカッコイイ……。彼女を気遣って自分も同じような姿になるだなんて、泥を被るような真似を……。
ロイドにウサキの彼氏さんの爪の垢煎じて飲ませたい……」
「カッコイイのはわたしも諸手挙げて賛成!!へへ、今では自慢の彼氏です、えへへ////」
「そうか…これまだ付き合う前なんだった……いや、男前っぷりで言えば結之丸くんもなかなかだけど…こびさん凄い……」
「ちま、胸キュンの意味分かった……;;今胸がキュンって鳴った…うう」
「はい!わたしも話したよ!スーちゃんのも聞かせてね!」
「ぐっ……。どうしよう、こんなことなら先に話しておくべきだった……。わたしも物語調じゃないとダメ?」
「いえいえ!それは気にしなくていいですよ」
「ちまもそうだったしね~」
「ちまちゃんのはそもそも胸キュンエピソードの内に入らない」
「どちらかと言えば肝ヒエッピソード」

「うーん、そうね…誕生日の時も嬉しかったけれど、やっぱりプロポーズの時かしら」
「わー!!プロポーズ!」
「あ~~そっか~~!スーちゃん、このメンバーの中で唯一の既婚者だもんね!」
「だ・か・ら!!まだ結婚してないっ!婚約中!!!」
「もうそれ、既婚者も同然ですよ」
「オトメあなた、あれを境に辛辣になってない?」
「え~気のせいですよう。で、どんな話なんです?ワクワク」
「…………はあ。
そうね…きっとそれほど突飛なプロポーズではないと思うわ。いつになく真面目な面持ちで跪いて手を取って、薬指に指輪をはめてくれた」
「もうそれだけで十分じゃないですか~!うらやましいな~!」
「ふふ、そうよね。わたしもそれだけで胸がいっぱいになったわ。
わたしね、ずっと夢見てたの。だって一生に一度のことだもの!思い出に残るプロポーズを受けたいじゃない!こんな景色が見える場所で、あんな演出もいいわね、なんて飽きるほど妄想したものよ。
さて、どんなプロポーズだったかはさっき言ったとおり。人の反応を見て面白がるような人だから、きっと何か虚をつくようなことをしてくるに違いない!そう身構えたのに……結果は驚くほどシンプル。
正直肩透かしを食らった気分だったわ。でも、そんなの一瞬で消し飛んだ。
無駄のない流麗な所作に目を奪われて、真剣な表情に引き込まれて、彼の青い瞳にはわたしの姿しか映ってないことを認めたら、まるで彼がわたしだけの騎士になったように思えたの」
「今までの話聞いてると、スーちゃんって騎士らしく振舞ってる旦那さんに相当弱いよね?」
「うん…否定できない。つまりね、わたしにとってこれほど心が震えるシチュエーションはなかったのよ。
ずるいわよね。自分ではあんなに空想してもどれがいいか選びきれなかったのに、わたしが一番喜ぶこと、ロイドはちゃんと分かってるんだもの。この人のことがどうしようもなく好きで好きで、この人じゃなきゃダメなんだって、心からそう思ったわ」
「うん…うん…」(これはすーちゃんが落ちるはずだ…悪態つきながらも惚気まくるの分かる)
「いーいーなぁーー!!ちまもこうちゃんからプロポーズされたいっ!」
「プロポーズされたいっ!!」
「卯咲ちゃんもすーちゃんも渋った割に、胸キュンエピソードばっちり語れるの、冷静に考えるとこわい」





第三部へ続く。



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