父アイアント(軍の整備士。もやし体型のダウナー男)、母クイタラン(バリバリ前衛の軍人。デカい豪快)
スタンリーが赤ん坊の頃に両親ともに死去。顔は覚えてないし記憶もない。
バイクに変身できる特異体質は母譲り。母はもっと機械パーツが多くて戦車になれた。
研究所に引き取られて被験体として幼少期を過ごす。面倒を見てくれる大人はいたが、家族が何なのかはよく分からなかった。
学校に通わせてもらっていたが、自分だけ魔法を使えなかった+乱暴者だったので、爪弾きにされいつも一人だった。
ひねくれにひねくれて育ち、いつもガン飛ばししているようなガキだった。
スタンリーを引き取ったのはツチニンのマッドサイエンティストの女で、スタンリーのことは実験対象としか見ていなかった。接し方もモノに対するそれ。無感情といっても差し障りない人格の持ち主だったが、塵も積もればなんとやらで、拙い交流が少しずつココロに作用していた。
スタンリーに対して「親心」のような感情を抱いたと自覚して、それを伝えたいと思った時に、火事に巻き込まれる。
スタンリーを瓦礫からかばって彼女は死ぬ。
「君は私の『家族』だ。」直前に聞いた彼女の言葉。馬鹿らしくて返事すら疎んだ。
バカじゃねえか。今更。今更何を言うか。これを家族と言うなら、知った瞬間にどうしてなくさなくちゃいけないんだ。馬鹿らしくて?嘘を言え。恥ずかしくての間違いだ。
母親の研究者は息子の背中を押して瓦礫の下敷きとなる。手を差しのばす隙すら与えず。
火は回る。助けを求める声が聞こえた。スタンリーは考える。彼女は最期なぜ背中を押したのか。
バイクの姿となったスタンリーは、大嫌いだった同級生をその背に乗せて助け出した。
「救世主だ!」一躍時のヒーローとしてもてはやされる。
友達ができた。一人じゃない、もっとたくさん。降り注ぐような好意の雨だった。
しばらくして町を出て行くことにした。いつかはと思っていた。広い世界を見たい。
世界というのはどうしてこうもろくでもないのか。ガキが一人で真っ当に生き抜くのは難しいようだ。
同じようにろくでもないガキとつるんで、バカやって。
これがなかなかに最高だから困る。いや、嘘を言え。少しも困らないからまたバカを見ているのだ。
そうそう、あのマッドサイエンティストの女。死ぬ直前に進化していたようで、テッカニン(生身)は死んだが、ヌケニン(霊体)は生きてるってんだから笑える。
「君が見えるタイプで良かったよ」「女を口説いてる途中に話しかけんな!」
虫が苦手なのは上記のような育ての親に対する苦手意識と、虫がうじゃあといる場所に閉じ込められたことがあるから(同級生による嫌がらせ。仕返しとも言う。)とかだと思う。
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