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それなりに長さのある文章置場。 企画っ子とか自宅学生とか自宅っ子とか…とにかく入り乱れで妄想を書き散らかしてます。 よそ様のお子さんをお借りすることもあります。その時は親御さんの名前を明記いたします。
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田中兄妹で七夕の話!
やまこ。さんのイラストに便乗です、えへへ^^

一応神視点だけど心理描写はアディちゃん寄り(もはや三次創作^q^)
できたら続き書きたいなぁ。あとセイシュンジャーの皆さんお借りしたい…!

というわけで、芽衣さん宅アディダスちゃん、名前と存在だけやまこ。さん宅梓ちゃんお借りしました!
ありがとうございますー!




「あのねぇアディちゃん。あずちゃんは今日塾なんだってぇ」

仰向けからぐるんと半回転。うつ伏せのまま芋虫のように前進して、ナイキは妹の足首を引っ張る。

「っだあ!ただでさえ暑っ苦しいっつうのに触んなっバカ兄!!」

掴んでいた手はあっさりと振り払われる。
それどころか続けざまにげしげしと背中に蹴りを入れられ、ナイキは「げえっ」と潰れたカエルのような呻き声を上げた。


季節は初夏。遅れた梅雨がいまだ明けず、かといって夏の暑さも延期とはいかず…
結果、6月の湿気を連れたまま、気温だけは夏並みのムンとした蒸し暑い日が続いていた。

そう、“ただでさえ”暑いのだ。

それなのに、

「ねえねえアディちゃん!!」

それなのに、それなのに、

「アディちゃん!アディちゃん!あーでぃーちゃーん!!」

これだっ!毎日毎日これだ!!

「うるっせーんだよっ!!1回言やぁ十分だってのっ!!!」

「ぎゃうっ!ご、ごめんねぇ」

こうやってその都度その都度一喝しないと一向に黙ろうとしないのだ。

アディダスは額から頬へと流れ落ちる汗をぐいと拭いながら思う。
「この兄貴のせいで体感温度が5℃以上は上がっている」と。


この日も同じような調子で妹の名前を呼びながら、兄ナイキはずかずかと妹の自室に入ってきた。
ダルさ故に咎める気も失せて、床に寝っ転がる兄を一瞥するだけで済ます。

出来るだけ関わらないことを決め込んで、気配のみで兄の動向を窺う。
それなのに、だ。しばらく経っても、床を転がるだけで何もしない。
夜だからまだいい。これが昼間だったら早々にブチギレていたことだろう。
いい加減その首根っこ掴んで叩き出すぞ。拳を握り締めた時だった。

「あのねぇアディちゃん。あずちゃんは今日塾なんだってぇ」

ため息が出た。それだけなら良かったが、その後足首を掴まれたのがまずかった。
アディダスの今までのイライラがとうとう頂点まで達する。

「っだあ!ただでさえ暑っ苦しいっつうのに触んなっバカ兄!!」

一喝して蹴り入れて。一気に体温は上昇しただろうが、それが逆に良かったのか、
気分は晴れ、うだるような暑さが消し飛んだ気がした。

すっきりした心持ちになり、甘ったれた兄の話も聞く耳を持てた。

「で、梓がなに?」
「あずちゃんは塾なの」

ああ、うん。人が促してやったのにこれか。もっと人に分かりやすく伝える努力をしたらどうだ。
「何が言いたいんだ」
単刀直入に聞かないと話がこじれるだけ。
生まれてからずっと、このバカで弱っちい兄の相手をしている自分は知っている。

「今日は七夕なんだよ?ずっと雨だったのに今日はこんなに晴れてるんだよ?」

つまり、「そんな日に星を見ないでどうするの!」と言いたいらしい。

ナイキの言うとおり、ここ最近ずっと天気はぐずついていた。
雨が降ったり止んだり。止んだとしても空は白く灰色に曇っていて。
それが今日になって突然。
パタリと雨は止み、雲はどこかに行ってしまって、真っ青な空色が太陽の後ろでキラキラしていた。
夜になっても晴れ間は変わらず、満天の星空と天の川を仰ぐとほぅとため息がこぼれた。


「見ればいいんじゃねえの?」

アディダスの言葉にナイキは小首を傾げる。

「だから、兄貴が梓に星を見るように言えばいいだろ」

塾が終わってからでも星空はそこにあるんだし。
携帯電話は持ってねえけどうちのから電話出来るだろ?

そういう意味で発したつもりだった。

でも、自分の言葉が足りなかったと、言い終えてしまってからなら反省できるし、
兄の脳みそが実に安直に出来ていたことを、うっかり忘れていた自分も悪い。

「そっか!そうだね!そうだよね!!やっぱりアディちゃんに相談して良かった!」

ナイキは朗らかに笑うとすっくと立ち上がって部屋を出て行こうとする。

アディダスは嫌な予感がした。呆気にとられた思考をなんとか現実に引きずり戻して、尋ねる。

「待て、兄貴!どこ行くんだよ?」

「どこって…もちろん、あずちゃんのとこだよ!」

臆病で貧弱なくせに、行動力だけはいっちょ前なのだ、この兄ときたら。
アホらしい。危なっかしい。いくつもいくつも貶し言葉が脳を行ったり来たりする。
それでも、その端っこでは「カッコイイ」などと不覚にも思っていて。

だから結局、気の抜けるような笑顔を見せた赤いスカーフの背中に、小声で声援を送るのだった。

「男見せろよ。兄貴は梓のヒーローなんだからさ」

 


+++++++++++++
なんか最後、田中兄がかっこ良いっぽく描写されてて我ながら吹いた。
口調等々違ってたらすみません!><

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