【本来の姿】
この《学園都市》でのゲームに参加するために組まれたプログラム。
プログラマーが設計したキャラクター通りに行動するようプログラムされている。
願い事も設計士が設定した性格に基づく。
製造されたのはゲームの始まる数ヶ月前。
プログラムのテストをするために、仮想世界の別のステージで生活していたことがある。
ごく最近造られたので、それまでの記憶はない。当然、現実世界での姿など持ち合わせているはずがない。
自分がプログラムだという自覚はある。自分の考えていることや行動も造られたものだと分かっている。
しかしそれが周囲にバレることを恐れている(ようにプログラムされている)ので、他言しようとしない。
現実世界や過去のことについて聞かれた場合は、適当に嘘をついてその場を凌いでいる。
なぜこのようなプログラムが開発されたのか。
それはとある資産家がこのゲームの存在を知ったことによる。
命を懸けたゲームであると知り、自ら参加するという選択肢は除外された。
そこで株式会社猫の手に依頼することにした。
『ゲームに参加するプレイヤーキャラクターを設計してほしい』と。
猫の手はその莫大な報酬に一つ返事をし、キャラクタープログラムを造り上げた。
確率を上げるために個性の異なるキャラクターを複数体用意した。
その一つがヨシムネである。
資産家は依頼したプログラム全てがゲームから脱落しても構わなかった。
『それらがいつ脱落するか』
資産家の客たちと賭けをしていたからだ。
負けても大金は約束されている。十分元の取れるビジネスだ。
猫の手もそれを知っていたが、客が自社の商品をどう扱おうと知ったことではない。なんら問題はないのだ。
【株式会社猫の手】
ヨシムネのキャラクタープログラムを設計したプログラマーの所属する会社。現実世界に本社を構える。
ゲームステージの製作等、プログラミング全般を幅広く請け負う。
【願い事】
このゲームを通じて知り合った友人らには、「金持ちになりたい」だと話している。
とりあえず「現実世界の住人になりたい」ということにしてゲームに参加したが、これも本心ではない。
これといった強い願いがないのが現在。時間の経過とともに変わっていくかな~。
(というプログラム上の設定)